戸田研究室

電気通信大学 大学院情報理工学研究科 情報・ネットワーク工学専攻
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メンバー

氏名 Eメイルアドレス
教員 戸田 貴久 toda
D3 趙 振江 zhenjiang
D1 久保 拓巳 kubo
M2 伊藤 正英 itou
M2 中里 祐大 nakazato
M2 高田 雄太 takada
M2 肖 智傑 zhijie
M1 大橋 賢人 ohashi
M1 松尾 涼誠 matsuo
B4 石井 沙季 ishii
B4 吉田 恭二 yoshida
B4 則岡 健太郎 norioka

Eメイルアドレスのドメインはdisc.lab.uec.ac.jpです。


研究紹介

近年、AIシステムは社会の基盤に組み込まれはじめ、医療、人材採用、刑事司法、金融といった多岐にわたる分野で人間の作業の自動化が進められています。 しかしながら、その普及に伴い、看過できない課題も顕在化しています。 例えば、道路標識の画像にわずかなノイズを加えるだけでAIが標識を誤認識するよう誘導できることが知られています。 これは、悪意ある攻撃者が認識結果を操作できる可能性を示唆しています。 また、人材採用や裁判に関わる場面では、性別や人種に基づく差別的な予測がなされた事例が指摘されています。 これらの問題は、AIが社会に受け入れられるためには、単に高い精度を追求するだけでは不十分であり、他の重要な要素が必要であることを示しています。 具体的には、入力データのわずかな変化によっても出力が変わらない堅牢性、差別を助長するような偏りが予測結果に含まれない公平性といった要素が求められます。 加えてAIの入力から出力への決定プロセスを外部から理解できる透明性や、得られた出力結果を人間が納得できる形で正当化できる説明可能性も挙げられます。 しかし、現在の統計的なAI技術では、堅牢性や公平性のように予測結果が一定の性質を必ず満たすモデルをデータから学習させることは一般に困難です。 そこで、データから学習されたAIが、期待されるこれらの性質を満たすことをテストし、検証することで、その信頼性についての品質評価を行うことが重要になります。 実際、品質評価ができるようになれば、潜在的なリスクやその深刻度を正確に把握できるとともに、改善に向けた手がかりも得られます。 一方、透明性や説明可能性の観点では(高い信頼性が求められる場合には特に)決定木などの単純なモデルを対象にしたり、論理推論に基づく形式的な方法論に頼ったりすることで、人間にとっての理解や納得の裏付けを与える研究が進められています。 本研究室では、主に論理推論、離散構造、アルゴリズムを駆使して、社会に受け入れられる信頼性の高いAIの実現という目標に挑戦しています。

研究紹介動画は、UECクラウドアカウントにログインしてからこちらから視聴できます。 過去の学生の研究テーマは こちらから確認できます。 研究室関連の情報はX でも案内しています。


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研究室公開

研究活動

研究室の定例の活動は進捗報告会、個別ミーティング、輪講です。 学生は進捗報告会の前までに、パワーポイントなどを使ってあらかじめ簡単なスライドを作成しておきます。 当日は、1週間どんなことに取り組み、どんなことを学んだり考えたりしたのか、どんな問題が生じたのか、次に何に取り組むかなどといったことを手短に報告しましょう。 進捗報告会は研究室の他のメンバーに自分の活動を知ってもらうことを目的にしています。 進捗報告会では手短な質疑応答しかできません。 一方、教員と学生の1対1で実施する個別ミーティングは議論をする場です。 研究の問題点を把握したり、解決策を検討したり、次に取り組むべきことを設定したりします。 輪講では、研究分野の専門的な知識を身につけるために教科書を1つ決めて、研究室のメンバー全員で読んでいきます。 毎週1人の担当者には、理解した内容をスライドにまとめてもらいます。 担当者はあらかじめ決められた順番で交代します。 授業や自分の研究があるので、輪講では進める量は少しでも良いのですが、大切にしたいのは毎回の内容をきちんと理解すること、途中で脱落しないで継続していくことです。

主な行事

研究の進め方

入門的な解説記事や書籍を渡すので、まずは研究分野の基本的な知識から学習しましょう。 その上で、自分の興味に合わせて研究テーマを絞り込んでいきます。教員からいくつかの研究テーマの候補を提示するので、そこから選んでも良いです。 テーマが決まったら、関連する論文や書籍を読み進めながら、研究課題(解決したい課題)を探します。 同時に、先行研究の手法を実装して再現します。 必要なツール、ソフトウェアがあればその使い方も学びます。 設定した課題を解決するためのアイディアを考えます。 アイディアを深めていきます。 アイディアを実装して提案法を実現します。 計算機実験を実施して、結果の考察を行います。 以上のようなプロセスで得られた結果を論文にまとめます。

大学院学生の場合は、学部学生のときよりも主体的に研究を進めることが期待されます。 自分の研究だけでなく、学部学生の研究の相談にのったり、研究の補助をやってもらうこともあります。

過去の卒論・修論・輪講など

Q&A

どのプログラム言語を使いますか?どれくらいのプログラミング経験が求められますか?

ここ数年は配属後に、Pythonチュートリアルを輪講しながら基礎からプログラミングの知識を学ぶようにしています(前提知識なし)。 配属前に、学部のプログラミングの授業(基礎プログラミングおよび演習)の復習をしましょう。 また、linuxのコマンドライン操作にも一定程度慣れておいてください。 忘れた人はコンピュータリテラシのテキストを復習しましょう。

英語が得意ではありませんが、大丈夫ですか?

卒研から英語の文献を読むことがあります。 修士課程では英語の論文や書籍を読む機会が増えます。 オープンソースソフトウェアのドキュメントは基本的に英語で書かれています。

どんな研究をすれば良いかまったく見当がつきませんが、大丈夫ですか?

過去の卒論・修論の予稿を参考にしてみると良いでしょう。 具体的な研究テーマは配属された後で一緒に考えていきます。 例年、4月下旬ごろに、研究室の公式行事として研究テーマ検討会を開催しています。 教員から研究テーマの候補を提示するのでその中から選んでも良いです。 配属する前からやりたい研究テーマが決まっている人はあまりいないので気にする必要はありません。

配属前にどのような準備をしておけば良いですか?

例えば、英語、コンピュータリテラシ、基礎プログラミングおよび演習、(自分の興味関心に応じて人工知能やアルゴリズム関係の科目)などを復習しておくと良いでしょう。 院試対策にもなります。

研究室に合うかどうかはどうやって決めれば良いですか?

アドバイスとしては、これまで学んできた科目や取り組んだことの中で面白いと思ったものは何か考えてみましょう。 どういうところが面白いと思ったのでしょうか?どういうところにやりがいを感じたのでしょうか? それを踏まえて、研究室の紹介を聞いてみて(まったく同じでないにしても)どこか似たところや近いところはありましたか?

研究室公開などのときにいろいろ話を聞いてみましょう。 ほとんどの人にとって研究活動ははじめての経験でしょうから、 今後どのようなことをすることになるのか分からないでしょう。 研究内容は知らない言葉がたくさん出てきて、難しく聞こえるかもしれません。 このように感じることは当たり前のことです。 気にする必要はありません。 知らないのは当然と思って、いろいろ聞いてみると良いでしょう。


他大学・他研究室から進学希望の方へ

あらかじめ面談(オンライン)を実施して、これまでの履修科目や本人の興味や希望などを確認させてもらいますから、まずはEメールで連絡してください。 随時受け付けています。
上のQ&Aは主に卒研配属の学生を想定して書いていますが、修士課程から進学する学生でもだいたい同じと考えてもらって良いです。 これまでの研究との類似性をそれほど重視しているわけではありません。 思い切って違う分野に挑戦したいという人も受け入れています。


企業・研究機関の方へ

当研究室の研究にご興味を持たれた場合は、問合せ先のEメールにご連絡下さい。当研究室の研究内容を説明します。 当研究室では最先端の基礎研究の成果を現実の問題解決に役立てることを目標のひとつに掲げています。 解決したい課題等についてお教えください。 どのような形で協力できるか検討させていただきます。

本学における産学連携制度の詳細については、こちらをご覧ください。


問合せ

〒182-8585 東京都調布市調布ヶ丘 1-5-1
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